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尾形丈人
尾形丈人

作成日時:2018年10月15日

更新日時:2018年10月15日

開業したのに患者さんが来ない…集患で失敗しない2つのポイント

開業医にとって難関の一つが「集患」です。最初から患者さんをどう集めるか…。今回は集患で失敗しない2つのポイントをまとめました。

開業したのに患者さんが来ない…集患で失敗しない2つのポイント

来院プロセスの理解

そもそもですが、患者さんが来院するプロセスを把握されているでしょうか?

ここを理解していないとピント外れな経営をしてしまいかねませんので、確認しておきましょう。

ただ、患者さんの来院動機は一つではありませんよね?

そこで、以下に3つのパターンを示してみたいと思います。

(1)ちょうど症状が現れ始めた患者さん

まず、ちょうど今、症状に悩み始めた患者さんの場合です。

この方は、「行かなきゃな〜。近場でいい病院やクリニックは無いかなぁ〜」とリサーチを始めます。

ですから、家から近くて良さそうだと判断された場合は、開院当初から来てもらえます。

開業直後の集患に悩んでいるような病院やクリニックに来てもらっている患者さんは、ほとんどこの層です。

そのため、この層の患者さんの集患は、比較的かんたんでしょう。

ところが、一つ問題があります。それは、それほど多くは無い点です。

考えてもみてください。あなたが特定の区域で内科を営むとして、その区域で「今、具合が悪くなった」「昨日、風邪をひいてしまった」というような、まだどの医療機関も受診していない患者さんがどれだけいるでしょうか?

そんなジャストタイミングの患者さんは数多くないのです。

そうなると、この層の患者さんにばかり目当てにするのは賢明ではありません。

(2)通院中の医療機関に不満を持っている患者さん

では、どの層を狙いに行けばいいかというと、現在通院しているが、その病院・クリニックに不満を持っている患者さんです。

「態度が悪い」「設備が古い」「家から遠い」「主治医と合わない」など、色々と患者さんにも悩みはあります。

「うちのクリニックだったらその点はいいよ!」というアピールをしてみてください。

これは他院との差別化に他なりません。自院の良さを提案して、医療機関の乗り換えを推進する、これが集患の特効薬です。

(3)定期検診の患者さん

そういえば、定期検診の患者さんもいます。ところが、開業直後にこの層の患者さんを集患するのはなかなか苦労します。と、いうのも、来院動機が弱いからです。

症状に苦しんでいる場合は「早く治さなきゃ」と思い、医療機関に行きますが、苦しんでいない場合は「まぁ、いいや」で済ましがちだからです。

仮に集患しようにも、来院への決断に至るための時間が長くなりがちで、当然コストも増える傾向にあります。

そのため、この層の患者さんは、上記2つの患者さんが将来的になってもらうようにアプローチをかけるほうが無難でしょう。

いきなり獲得しようとするのではなく、自院に通院中の患者さんにそうなってもらうように仕向ける戦術の方がいいと思います。

開業医にとって一番安全な集患の方法

さて、他院に不満を持っている患者さんを集めることが大切なのはわかったと思います。

では、具体的にどうすれば良いのでしょうか?

ここでは、起業する際に一番安全だと言われている成功方法をご紹介します。

それは、『教育された顧客リストにセールスをする』というものです。

教育された顧客リストとは、あなたのことを信頼していて、あなたの商品・サービスならぜひ買いたいと思っている顧客リストのことです。

このようなお客さんをいっぱい持っていれば持っているほど、商売に有利なのは明らかですよね?

では、どうやってそのような顧客リストを作れば良いのでしょうか?

それは広告宣伝などの方法で集めた患者さんに対して、定期的に情報を提供することです。

チラシであれ、電話帳であれ、Webサイトであれ、見学会であれ、集めて終わりではなく、そこから一定期間、情報を提供するのです。

メルマガでもいいですし、紙媒体(DM)でもいいですし、もちろんステップメールでもいいです。

多くの方は、来院決定までに少々迷いますので、多少のマーケティング期間が必要なのです。

ところが多くの開業医の方は、1ステップの広告しか打ちません。

「今すぐにご来院ください!」というチラシを配るだけで成功するなら、誰も苦労はしないのです。

実際には、3ヶ月以上前から集患の作業をしないと、開業時に患者さんが来ないというパターンに陥ってしまうのです。

開業時の集患のまとめ

集患で失敗しない2つのポイントをまとめます。

まず前提として、今すぐ来院したい患者さんと、他院に不満を持っている患者さんを集患することが大切です。

その上で、開業の3ヶ月以上前から広告宣伝とリスト化、定期的な接触をすることが何よりも大事です。

ターゲットとする患者さんを集めてリスト化し、情報を提供してみてください。

どういうコンテンツを書いたらいいの?

先に、リストへの定期的な情報提供が大切だと言いましたが、では、どのようなコンテンツを提供すれば良いのでしょうか?

今回は、ホームページを例に、考えてみたいと思います。

鍵となるのは、AIDAの法則(アイーダの法則)です。

マーケティング理論なのですが、「A=attention」「I=interest」「D=desire」「A=action」の頭文字をとったものです。

人はまず広告などを見て関心を持ち、次に資料や説明を聞いて興味を持ちます。そして、購入後のイメージを膨らませ欲求を持ち、いよいよその欲求に我慢できなくなると購入という行動に移すという理論です。

どんな業界でも、大まかに言えば当てはまっていると言えるでしょう。それは医療業界とて同じことです。

看板や広告などを見て「ここにこんな医療機関あったんだ」と関心を示し、ホームページのコンテンツを見て「良さそうなところだなぁ」と興味を示します。

そして自分の心の中で「ここで治療を受けたい」という欲求に変わってきます。すると予約の電話をするといった行動に移すのです。

そう考えると、このAIDAの法則に従ってホームページのコンテンツを書くことが大切だと考えられるのです。

書くべき4つのコンテンツ

私が考えるホームページに書くべき4つのコンテンツは、「強み」「雰囲気」「解説」「行動喚起」です。

強み

強みとは、自院のコンセプトのことです。

この地区唯一の診療科であるとか、特定の分野に強みを持った専門性があるとか、自院の存在意義を示し、関心を持ってもらう・記憶してもらうということです。

やはり、「〜といえば当院!」という宣伝文句があると、人の心には残りやすいです。

そのため、このようなコンセプトをホームページの冒頭などに記しておくと良いです。

雰囲気

次に雰囲気です。患者様は、コンセプトを知って興味を持つと、その医療機関についてもっと知りたくなります。

具体的には、行ってみた感じが知りたいのです。

ですから、院内の画像や患者様の声などで推測するというパターンが多いように思います。

それに加え、私がオススメするのは、理念や近況などの人柄がわかるエピソードを盛り込むということです。

どうしてこの医療機関を設立しようと思ったのか、あるいは、最近こういうことがあってこう思った、など、ブログでもオッケーなのでそのような人柄がわかるエピソード付きのコンテンツを掲載してみてください。

解説

さて、解説ですが、何を解説するかというと、担当する分野の病気についてです。

患者さんは症状が深刻であればあるほど病気について調べますし、詳しい先生に診てもらいたいと切望しています。

そのため、病気についての知見・解説をすると、「この先生は詳しそうだ!」「頼りがいがある!」と判断されるのです。

現に、他の先生方はあまり力を入れていませんよね?

ですから、こういったところで差別化していくのです。

実際、コンテンツの質が高ければ高いほど、遠方から患者さんがやってくるような出来事が起こるので、このようなコンテンツ・マーケティングの力は偉大なのです。

ぜひ、やってみてください。

行動喚起

最後に、行動喚起です。上記3つのコンテンツを掲載すると、患者さんの中で受診したいという欲求が出てきます。

ただ、いきなり「来てください」というと、ちょっと「どうしようかなぁ」と悩み始めるので、ここでは、小さな行動を起こしてもらうことが大切なのです。

具体的には「予約」や「お問い合わせ」です。

予約システムを導入されている場合はリンクボタンを設置し、電話の場合はわかりやすいところに電話番号を明記しておきます。

重要なのは、患者様の頭の中で来院する義務感を生むことです。

「もう予約しちゃったんだから行かなきゃ」としておきたいのです。

ここまで来るとあとは「病院の帰りに買い物に行こう」などと来院が正当化され始めますので、来てもらうことができます。

病院・クリニックのホームページ制作について

制作にあたっては上記の内容を盛り込むように、ホームページ制作会社に伝えればOKです。

なるべく専門分野の解説などはご自身で文章を執筆された方が良いですが、もし面倒でしたら、うちのようにインタビューをして、後で文章形式にまとめる「コンテンツ制作代行サービス」を利用するのもアリだと思います。

他の先生方はやっていないだけに、上記の内容を実行に移すと、それだけで集患の悩みはなくなると思います。

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